弘法大師
幼名を真魚と申され、宝亀五年(西暦774年)香川県屏風浦に誕生せられ、十五才で伯父の阿刀大足に伴われて上京、大学に入学し儒教、道教、仏教を学ばれたが、大学の教育にあき足らず人生真実の道を求めた。又二十才で勤操大徳に従って剃髪し、教海と称し、二十二才で東大寺戒担院にて具足戒を受け、空海と改められた。
以来三十一才に入唐せられる迄は、役の行者のあとを慕って山野を跋渉して修行せられ、三十一才にて唐に渡り青竜寺、恵果の門に入り正統密教の総てを授かり、帰朝した。垣武、平城、嵯峨天皇三代の信任厚く、承和二年高野山に入廷され、金剛定という定に入られ、永久に身を止め弥勒菩薩出現(釈迦減後56億7千万年)までトソツ天に居られ衆生の苦を救い、願を成就せしめんとの御誓願を以って、入定せられた。当山もお大師様ゆかりの地でもあり、真言宗々祖として大切にお祀りしている。